研究課題/領域番号 |
05451070
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
垂水 節子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60171906)
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研究分担者 |
野村 文男 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (70020427)
田村 一郎 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30047906)
尾野 比左夫 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (40071534)
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キーワード | ヨーロッパ近代 / エリート文化 / 民衆文化 / テューダー朝ヘンリー7世 / フリーメースンリィ / ドイツ観念論 / 褐炭鉱夫 / 教師の懲戒権 |
研究概要 |
本年は初年度に当たるため、各自が計画にそって次のような研究を行い、互いに報告しあった。共通の理論的深化が今後の課題である。 1)垂水節子:「民衆文化としてのストライキ」というテーマのもとに、「1911年中部ドイツの褐炭鉱夫ストライキ」なるケーススタディを行い、ドイツ現代史研究会(93年11月京都)で報告、目下論文執筆中。中心論点は「耕地もち鉱夫」と「スト破りへの対応」にみられる、中部ドイツ独特の民衆文化の実態。 2)尾野比左夫:イギリス近代国家におけるエリート文化の始まりとされる、テューダー朝ヘンリー7世時代について、本年は外交政策=国際関係を検討。そのなかで、大陸の先進文化(ルネサンス)を導入しつつ、官僚=エリート文化の基盤が形成されたことを論じた。論文「初期テューダー朝におけるイギリス国際係の特質-ヘンリー7世外交政策の特質-」(鳴教大紀要1994)を執筆、完成。 3)田村一郎:「フリーメースンリィを中心とする18〜19世紀ドイツのエリート文化と民衆」なる分担テーマ研究の一環として、本年度は文部省「研究成果公開促進費」を得て、『18世紀ドイツ思想と「秘密結社」-自律」への不安(上)』の執筆に励み、すでに出版。ドイツ観念論ばかりでなく、レッシング、ヘルダーをふくむ18世紀ドイツ思想が、どのような形で、「フリーメースンリィ」らと係わったかを究明した。 4)野村文男:教師の懲戒権についての事例研究の続行。教育基本法、学校教育法等の実定法等上の理念、目的、構造から、教育上必要な懲戒と学校で行われている懲戒が、実定法上明示的に禁止されている体罰に当たることを確認。国家、教師、親、子供の法規範意識の相違を究明。
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