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1994 年度 実績報告書

エジプト マルカタ南「魚の丘」遺跡の復元研究と同遺跡出土彩画片の保存

研究課題

研究課題/領域番号 05451073
研究機関早稲田大学

研究代表者

吉村 作治  早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (80201052)

研究分担者 櫻井 清彦  昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (60063195)
近藤 二郎  早稲田大学, 文学部, 講師
中川 武  早稲田大学, 理工学部, 教授 (30063770)
菊地 徹夫  早稲田大学, 文学部, 教授 (00147943)
キーワードエジプト / マルカタ南遺跡 / 魚の丘 / 保存修復 / 彩画片 / 新王国時代 / 第18王朝 / アメンヘテプ3世
研究概要

研究初年度にあたる昨年(平成5年)度は、これまで実施してきた彩画片の保存処理方法の再検討を行い、今後の保存処理に関して極めて貴重な指針を与えることができた。研究2年目にあたる平成6年度は、本研究課題の最終目的であるマルカタ南遺跡の「魚の丘」で発見された新王国第18王朝時代の建築遺構に、かつて描かれていた彩壁画の想定復元図を完成させるための基礎となるべき作業を主として実施した。具体的に、基礎台帳に登録された約2000点の彩画片の図版とカラー写真、データ・ベースを含めた報告書『マルカタ南「魚の丘」出土彩画片の研究 I (資料編)』の作成と発行のための作業である。この報告書は印刷中であり間もなく発行される見込みである。これにより全ての出土彩画片の情報が一層容易に検索・検討することが可能となった。この資料編の発行に続いて、彩画のモチーフ別の比較検討を主として実施した『マルカタ南「魚の丘」出土彩画片の研究 II (研究編)』の発行を目指している。資料集の作成作業と併行して、新王国第18王朝時代の岩窟墓内部装飾の比較検討資料のリスト・アップと収集作業も実施した。数多くの同時代資料を網羅的に収集し、比較検討することによって、より具体的な形での想定復元図の作成を可能なものとすることができるようになる。また、平成6年度には彩画片の顔料分析や復元研究のための新たな可能性を探る試みもなされた。顔料成分の分析としては、非破壊分析であるPIXE法と低真空走査型の電子顕微鏡に装着されたエネルギー分散型蛍光X線マイクロ分析装置を使用した構成元素分析法の2つの方法である。さらには光学顕微鏡を使った彩画片の表面顔料部分の観察も試みた。これらの作業は、PIXE法に関しては早稲田大学材料技術研究所所長の宇田応之教授、そして電子顕微鏡による蛍光X線マイクロ分析装置による構成元素分析法や電子顕微鏡の利用に関しては国立歴史民俗博物館の神庭信幸助教授の協力の下に実施された。これにより、今後の復元研究や比較調査について貴重な方向性が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 吉村 作治: "『マルカタ南「魚の丘」出土彩画片の研究 I (資料編)』" 早稲田大学古代エジプト調査室, 200 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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