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1993 年度 実績報告書

日本的雇用システムの変化の法学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05451098
研究機関東京大学

研究代表者

菅野 和夫  東京大学, 法学部, 教授 (40009808)

研究分担者 黒川 道代  東京大学, 法学部, 助手 (80234590)
荒木 尚志  東京大学, 法学部, 助教授 (60175966)
キーワード終身雇用 / 日本的雇用慣行 / 労働条件変更
研究概要

本研究は平成5年〜6年度の2ヵ年をかけて、現在おおきな変革を経ようとしている日本的雇用システムについて裁判例を素材に法学的考察を加えようとするものである。
平成5年度においては過去10年における膨大な量の裁判例(約1000件)について、研究分担者が定期的に共同討議のうえ、裁判例の事実関係、法的争点、判示事項を整理し、これにキーワードの付すという作業を行った。さらに、研究補助員を使って、キーワードを付された裁判例をコンピュータに入力し、種々の観点から整理・分析を可能とするためのデータベース化を進めた。
データベースの作成と平行して、データベースを用いた裁判例の分析および検討にも着手した。具体的には経済変動に伴って労働条件を変更する際に用いられる就業規則の不利益変更についての裁判所の形成した判例法理(就業規則の不利益変更が合理的なものであれば反対するものもこれに拘束される)の内容・発展の系譜・問題点等の分析や、労働時間短縮が国家的課題となった現在、注目を集めている年次休暇に関する判例法理の展開、労働市場の国際化によって新たな問題が生じつつある外国人労働者に関する裁判例等についてデータベースを活用した検討を行っている。このような検討の過程ではキーワードの設定について改善の余地があることが判明するといった有益なフィードバック効果もあった。
来年度は引き続き裁判例の整理・分析・データベース化を行うとともに、日本的雇用システムを形成している種々の法理の展開と変容についての検討を深め、最終的には将来の立法政策的課題の提示を目指している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 菅野和夫: "The role of the state in industrial relations in Japan" International Industrid Relations Assin,9th World Conference. 150-163 (1992)

  • [文献書誌] 菅野和夫: "Minimum Wages in Japan" Blanpain & Weiss,The Changing Face of Labour Law & Industrid Relations. 216-227 (1993)

  • [文献書誌] 荒木尚志: "Die Flexibilitat der Japanischer Arbeitsbeziehuingen aus rechtlicher Sicht" Zeitschrift for auslandisdres and internationales Arbeits and Sozialozecht. 7. 1-19 (1993)

  • [文献書誌] 黒川道代: "女子労働の法理" 季刊労働法. 162. 143-154 (1992)

  • [文献書誌] 菅野和夫: "労働法(第三版)" 弘文堂, 668 (1993)

  • [文献書誌] 菅野和夫・諏訪康雄: "判例で学ぶ雇用関係の法理" 総合労働研究所, 378 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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