研究課題/領域番号 |
05451111
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研究機関 | 国際大学 |
研究代表者 |
宍戸 駿太郎 国際大学, 国際関係研究所・教授 主任研究員 (00015942)
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研究分担者 |
木下 宗七 名古屋大学, 経済学部, 教授 (70022457)
中村 治 国際大学, 大学院・国際関係学研究所, 助教授 (00180357)
丸茂 明則 国際大学, 大学院国際関係学研究所, 教授 (30190565)
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キーワード | 世界モデル / 多部門計量経済モデル / 貿易マトリックス / 変動為替相場制 / 地球環境問題 / CO_2排出量規制 / 産業構造 / 地域主義 |
研究概要 |
本研究は平成3年度の科学研究費補助金による世界貿易-とくに商品別貿易マトリックスとプロトタイプの世界モデルの構築に関する研究に端を発し、今回は、本格的な多国間・多部門世界モデルの構築を目指して、平成5-6年度の2年間にわたって研究が行なわれた。時間と予算の制限のために多部門化をほ行なった国は先進7ヶ国(G7)と非先進9ヶ国、合計16ヶ国であるが、いずれも世界経済の主流を構成する国々で、とくに中国を始めとする非先進国グループについては東アジアに重点を焦って研究が行なわれた。部門分類は35部門である。一方、世界貿易についても全地域の多部門化が行なわれ、28部門で貿易マトリックスのフローかせ分析の対象となった。この28部門分類と生産の35部門分類は完全に斉合する。 この貿易と生産の多部門化に際して近年発表された通産省の国際産業連関表(先進5ヶ国、東アジア8ヶ国)が重要なデータベースとして役立った。とくに比較可能な部門分類を上記の35部門ベースへと調整し、生産・雇用・投資・輸出入について斉合的な関数型の想定が行なわれた。多国間・多部門モデルの研究は、各セクターの行動関数のパラメータの比較を通じて各国の経済の特性を摘出するという比較計量経済学的分析の興味深い対象でもあるが、グローバルな数量分析、地域分析ならびにdualな形での相対価格分析が本命である。現在世界経済は変動為替レート制のもとにあり、国際間の部門別相対価格の分析は今後益々重要度を増すことが予想され、本モデルの意義はさらに高まる。今回フロート下での政策の国際波及効果についても興味ある知見がえられており、一方地球環境問題への適用、地域主義による貿易フローの変化の分析、日本の国際貢献のインパクト分析など、本モデルの分析領域は極めて多角的である。将来の方向として、多部門化の国の数の拡大、部門分割の精緻化(とくにG_7),などPhase3の段階で本モデルの一層の充実化を計画している。
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