研究課題/領域番号 |
05451114
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
倉澤 資成 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (40018057)
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研究分担者 |
森田 洋 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (70239664)
村瀬 英彰 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (40239520)
秋山 太郎 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (40167854)
矢野 誠 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (30191175)
浅子 和美 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60134194)
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キーワード | Capital Market / Security Market / Asymmetric Information / Takeover / Finance and Control / Arbitrage / Asset Pricing |
研究概要 |
平成5年度においては、日米の証券市場の法的・制度的規制の実態についての情報を収集し、それらの証券市場への影響についての理論的・実証的分析を行うとともに、証券価格形成についての理論的分析について研究を進めた。具体的な成果としては、(1)情報の経済学の成果を用いた、非対称情報下の企業の投資の資金調達の理論分析および実証分析を行い、いわゆる資金調達に関する「pecking order theory」の理論的基礎付けを行い、その日本における成立を実証、(2)法の経済分析による時価発行増資の分析を行い、新株の第三者割り当ておよび時価発行増資が既存の株主の利益という観点から判断して問題があること、(3)敵対的買収と株式持ち合いの経済的機能の分析を行い、日本の金融の一つの特徴である株式持ち合いとメインバンク制と組み合わせが経済の効率性の観点からみて合理性をもつこと、(4)裁定機会が存在しないという弱い合理性を前提から出発する、同値マルチンゲール測度の概念に基づく利子率の期間構成に関しての一般的な分析、(5)株式市場におけるいわゆる「バブル」の実体経済への影響を理論的実証的に分析を行い、バブルが合理的であれば理論的には実体経済へは影響が無いこと、実証的には実体経済への影響が見られ、バブルは合理的なものではない可能性が大きいこと、などの成果が得られている。
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