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1994 年度 実績報告書

野球における打撃スキルの解明-知覚的分析をからめた三次元動作解析

研究課題

研究課題/領域番号 05451134
研究機関千葉経済大学短期大学部

研究代表者

大沼 徹  千葉経済大学短期大学部, 初等教育科, 助教授 (70261089)

研究分担者 及川 研  東京学芸大学, 教育学部, 助手
キーワード野球打撃スキル / 三次元動作解析 / 打撃運動の評価 / バット運動軌跡の形態
研究概要

1.前年度行った打撃時のバットの軌跡の形態的特徴の比較研究を発展させ、比較の対象をプロ野球の選手およびキューバ・ナショナルチームの選手(ビデオ映像は平野裕一撮影のものを使用)に拡大し比較研究を行った。その結果、キューバ選手の軌跡は日本人選手(プロ野球選手を含む)に比べ投手方向に大きく伸びており、また振り出しでバットの慣性の影響が少なくなるような軌道をしている。振り出しのphaseでバットの重心の周りの回転運動が小さいく、たいへん経済的にバットを振り出しているということである。
2.前年度及び上述の研究により明らかにされた、バットの軌跡の特徴を産み出すための身体運動はいかなるものかを解明するために、以下の実験を行った。
実験:昨年度と同様3グループの被験者に、新型ピッチングマシン(昨年度科研費により購入)による同一パターンの投球を打たせ、ビデオおよびフィルム撮影した。昨年度の実験と異なる点は、(1)被験者を一部代えたこと(2)手首の運動を見るために被験者手首に小ポールを装着したこと(3)打球の回転を見るために行ったフィルム撮影画面でボールの占める割合が大きくなるようにしたこと(4)打球の滞空時間を記録したことである。以上から得られた画像をアナライザーで数値化し解析した。
その結果を上述のプロ野球選手・キューバの選手を含めて比較してみた。(1)キューバ選手の振りは軸足と反対側の腰から足にかけてはほとんど動かず軸になり、軸足側の腰と膝が回転し同時に上半身が回転する。それがバットの軌跡の方向性を良いものにしている。逆に、日本人選手の場合は軸足側が腰の両側の中点が中心となり軸足の反対側も回転する。(2)キューバ選手はバットをグリップエンド下方に振り出して慣性の影響を小さくするように体を使っているのに対し、日本人選手は水平面上を回転させるように体を使っている。(3)未熟練者以外の打者は肩の回転に連動させて(バットが上肢によって体幹に固定されているかのように)振り出しているのに対し、未熟練打者は肩の回転に遅れて上肢によって振り出している。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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