研究課題/領域番号 |
05451137
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
尾崎 久記 茨城大学, 教育学部, 教授 (40092514)
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研究分担者 |
佐々木 忠之 茨城大学, 教育学部, 助教授 (50225877)
前川 久男 筑波大学, 心身障害学系, 助教授 (50165635)
相馬 嘉明 茨城大学, 教育学部, 助教授 (70143138)
松村 多美恵 茨城大学, 教育学部, 教授 (70091866)
鈴木 宏哉 茨城大学, 教育学部, 教授 (70015436)
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キーワード | 学習障害 / 書写困難 / 視覚認知 / 眼球運動 / 有効視野 / 視覚刺激呈示ドーム / マルチカメラ観察システム |
研究概要 |
これまで検討を進めてきた項目は下記の通り。 1.視覚刺激呈示ドームの作製:直径3mの半球ドームに20°間隔13ヶ所に窓を開けて任意位置・任意時間に映像刺激呈示をする装置であり、視覚認知過程における頭と眼球の動きを定量的に検討(学会発表)。 2.マルチカメラ観察システムの作製:机周辺に取り付けた最大4台のビデオカメラ映像を合成し、4分割画面としてビデオテープ集録する装置で、これを用い机に向かって課題に取り組む経過を多角的に検討(学会発表、論文)。 3.認知面に困難さを持つ児童の多角的検討:視野、有効視野の計測や、マルチカメラ観察システムによる図形探索、数唱、積木、符号合わせなどの課題に取り組む経過中の視線位置や手の操作を検討(論文、学会発表)。 4.運動準備の脳内過程の検討:運動準備過程をCNVにより検討(学会発表、論文)。 5.ランダム数字呈示装置の作製:視線と頭部の協応的な動きを検討するために、直径3mの円弧状に配置した7セグLEDにより、任意視覚に任意数字刺激を呈示できる装置を作製した。 新たに得た知見:これまでの検討で下記の点について新たな知見を得た。 6.視覚刺激呈示ドームにより、自然条件下での視線定位過程を定量的に捉えることが可能となり、視野や有効視野計測結果と併せて検討して、子どもの視覚認知過程を詳細に検討できる見通しを得た。 7.マルチカメラ観察システムを学習障害児へ適用し、無拘束条件下での視覚認知・感覚運動過程検討の見通しを得た。 8.CNVを計測し、中枢にいて運動に先行してその準備過程が進行していることを確認した。 対象児の基本的行動特性把握のための計測装置作製はめどがつき、それらを用いた検討が進んでいる。これらの研究成果の一部は、平成6年度日本特殊教育学会にて発表されるとともに研究論文に執筆された。
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