シミュレーションとしては、等号で結ばれる関数で決定される等号型、表形式のデータで位置が決定される表型、確率的に決定される確率型、相手の対応によって次のステップが決まる対戦型の4つを範囲として捉えたが、初年度はそのうち表型と等号型のシミュレーションについて、記述形式を決定し、それを実行するシステムの開発を行った。 ・実行システムは物体のようなイメージ(オブジェクト)が規則に従って動くことが基本となることから、オブジェクト指向言語で移植性の高いC++という言語プロセッサで作成することとした。 ・記述形式は基本的には5つの機能語と詳細設定をワープロ等で記述すれば動くようにしたが、詳細設定は指定しなければ標準的な設定で動くようにデフォルトを適切に決めたので、放物運動などは10行程度で記述できるようになった。5つの機能語は、1)!提示、2)!背景、3)!制御、4)!実行、5)!終了である。 ・記述形式を解釈しながら実行するプログラム(エグゼキュータ)は完成した。今後は実行時のアドリブ的な操作で、初期値を変更したり、パラメータを変更したり、説明や解説に分岐できる機能をどのように実現できるかを検討し、エグゼキュータに組み込む予定である。 ・教育センター、大学の研究者、現場の教師を研究協力者として9名加え、定期的に集まって検討を進めている。 ・記述形式に合った形でワープロで記述することもできるが、作りたいシミュレーションを作りやすくする入力支援ツールを作成することになり、中学校の関数とグラフや運動を作りやすくする支援ツールと小学校でのアニメーションを作りやすくする支援ツールを作成することになった。現在進行中であり、来年度の最初には初期バージョンができあがる予定である。
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