研究分担者 |
三浦 清 北海道大学, 農学部, 助教授 (50001459)
蛭田 真一 北海道教育大学, 教育学部・附属教育実践研究指導センター, 助教授 (70113678)
高橋 庸哉 北海道教育大学, 教育学部・附属教育実践研究指導センター, 助教授 (60236297)
谷口 弘一 北海道教育大学, 教育学部・附属教育実践研究指導センター, 教授 (60002771)
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研究概要 |
北海道北部・東部を主として調査した.礼文島はレブンアツモリソウの保護について具体策をたてるために地形と気象条件について観測できる方法と立ち入り禁止の対策を協議した.この種の北半球の類似種・近縁種の調査は別の研究プロジェクトで進められているので,礼文島に於ける分布の特性についての他地域との関連性は追って明らかになる.北見紋別から斜里にかけてのオホーツク海沿岸湖群の微生物の調査については試料採集と地形・植生写真撮影を行い,とくの湧別から小向・沙留にかけての湖沼調査は自然保護の対策の立案の上で重要である.興部・雄武地域の山地の自然林に関する地形地質の調査は花粉・珪化木・小型有孔虫の分析により古環境復元と環境の変遷が明かになり,北海道北部の森林植生の成立過程の基礎資料が整った.原生植生の調査は帯広周辺の平原・十勝川・利別川・十弗(十勝川河口)・札内川・音更川に沿って映像収集をした.ケショウヤナギ・ヤチカンバ・ヒダカヤエガ・アポイカンバ・エゾシラカンバ等の樹木分布特性の解析を草本類の分布で解析した. 大雪連峰の石狩岳からトムラウシ岳にかけての高山植物,特にコマクサの分布と多角形土分布との相関性については新知見を得た.また,旭岳・黒岳・赤岳・白雲岳・有毒温泉周辺の映像教材をあらたに収集した. この研究によって,北海道の高山・寒冷地・北部低湿地・湖沼の自然環境の保護に関する資料を得た.この資料は自然の組み立てを多様性の観点から分析するためのもので,今後,多様性の構造的な地学・生物学の相互の関係を考察する上で役立てる.
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