研究分担者 |
大津 幸男 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助手 (80233170)
深谷 賢治 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30165261)
俣野 博 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40126165)
砂田 利一 東北大学, 理学部, 教授 (20022741)
松本 幸夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (20011637)
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研究概要 |
松本はリーマン面の退化の位相的分類を写像類群の言葉で与えた。これはリーマン面の普遍族の完備化への応用を目指すものである。 砂田は磁場のある場合の測地線の方程式にあたるものを研究した。たとえば負の定曲率空間の場合を具体的に調べ、磁場の強さによって出来る力学系がアノソフ系・ホロサイクル流・完全積分系と順に変わることを示した。これらの量子化についても研究を進めている。 深谷はヤングミルズ方程式と概複素曲線の方程式の混合である方程式を研究した。すなわち曲面と二次元ユークリッド空間の直積である空間を考える。この空間の上のヤングミルズ方程式は曲面の表現空間への概複素曲線の方程式と近いことがドストグラウサラモン・吉田によって知られているが,この方程式を混合した方程式を考えそれに対して,解の滑らかさ,特異点除去定理,解のモデュライ空間のコンパクト化を論じた。これらは角付き多様体の上でゲージー理論を展開する基礎となるべきものであり,たとえば境界付き多様体のフレーア-ホモロジー理論の構成の解析の部分を正当化するものである。 またラグランジアンの交点に対するフレーア-ホモロジーの研究におけるマスロフ指数の意味を明らかにした。すなわちこれらはノビコフによって多価関数のモース理論を展開するために導入されたローラン多項式環(ノビコフ環)とかかわる。またこのノビコフ環が量子コホモロージー環の係数環と自然に考えられることもわかった。 さらにモース理論と位相的場の理論種々の低次元多様体の位相不変量の関係についての考察も進めた。
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