研究課題/領域番号 |
05452011
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉川 敦 九州大学, 工学部, 教授 (80001866)
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研究分担者 |
谷口 説男 九州大学, 工学部, 助教授 (70155208)
川島 秀一 九州大学, 工学部, 助教授 (70144631)
宮川 鉄朗 九州大学, 工学部, 教授 (10033929)
国田 寛 九州大学, 工学部, 教授 (30022552)
西野 利雄 九州大学, 工学部, 教授 (30025259)
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キーワード | 準線形双曲系 / 漸近解 / 漸近展開 / 相変数 / モデュレーション方程式 / 概周期性 / バーガース方程式 / 等エントロピー流れ |
研究概要 |
本年度行った研究に関連する実績は、次の通りである: 1.準線形双曲型方程式系の漸近解を支配する方程式、すなわち、モデュレーション方程式の導出についての議論を見直し、特に、相変数の動く領域が2次元であり、特別な直交枠を導入すると扱いが相当に簡易化されることを示した。 2.モデュレーション方程式をモデルとした非局所項を含む微分積分方程式の解について考察した。この解は、相変数に関する特性が、概周期関数のように、特殊な平均値を許し、また、対に関して(相変数に対する)特殊な合成積の定義ができるものであって、しかも、概周期的とは限らないというような関数として求めるべきであり、そのような解の例があることを特別な初期値の設定のもとで示すことができた。 3.2項で言及した方程式を修正し放物性を帯びさせたものについて、初期値を概周期的に限定した設定のもとで、概周期的な時間局所解の存在を示した。 4.2、3項の方程式の解の属すべきこのような関数族の特徴付けを的確に行うことは課題であるが、フーリエ解析や一般化された関数としての扱いに問題が残っている。ウェーブレットを使った表現も工夫したが、まだ整理を要する段階である。このような関数族の考察が重要であることは昔から知られているが、モデュレーション方程式を一般の立場で解くということが、従来と違った視点を要求している。 5.以上の成果の一部は、TeXファイルに作成してあり、一部は、口頭で報告し(平成5年11月河口湖における集会)、講義で述べた(平成5年12月東北大学理学部)。これらの報文の作成や電子通信による情報交換のためにパソコン一式は大いに役立った。
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