研究課題/領域番号 |
05452013
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井原 俊輔 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (00023200)
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研究分担者 |
横井 英夫 名古屋大学, 人間情報学研究科, 教授 (50023560)
伊藤 正之 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (60022638)
小澤 正直 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (40126313)
長井 英生 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (70110848)
佐藤 健一 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (60015500)
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キーワード | 情報理論 / ガウス型通信路 / 定常過程のスペクトル解析 / 大偏差理論 |
研究概要 |
情報理論(情報伝達の数学的理論)はもともと工学の方面から提起されたものであるが、数学のいくつかの分野(確率論、エルゴード理論、統計学等)とは互いに影響をおよぼしつつ発展してきている。情報理論の発展のためには数学の新しい成果を取入れた理論的研究が不可欠である。代表者を中心とするわれわれのグループは確率過程論および情報理論に関し研究成果を挙げてきている。特に、確率過程についての最新の結果まで取入れた連続的システムに対する情報理論の研究は世界的にみても進んでおり、代表者はこれまでの研究成果に基づいて英文による図書を出版した。 ガウス型通信路は最も基本的な通信路のひとつであり、これに関しては理論と応用の双方から多くの研究がなされてきている。この方面の研究をさらに深めるために、ガウス過程の標準表現の研究を行い、新しい結果が得られ現在発表の準備中である。この標準表現に関する結果を利用することにより、ガウス型通信路に関し、フィードバックがある場合の通信路容量あるいは符号化定理についての研究が進み新しい結果を得つつある。 近年、確率論、統計学でlarge deviation theory(大きな偏差の理論)の研究が盛んに行なわれているが、この理論と情報理論を関連づけた研究も国の内外で行なわれるようになってきた。われわれは、これまで行なってきたエントロピー、定常過程のスペクトル解析をlarge deviation theoryと関連づけて行い、定常過程のスペクトルの推定問題および白色ガウス型通信路における信号検出問題における誤り確率に関して新らしい評価を得ることできた。
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