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1993 年度 実績報告書

X線を用いた小規模銀河団の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05452020
研究機関京都大学

研究代表者

鶴 剛  京都大学, 理学部, 助手 (10243007)

研究分担者 小山 勝二  京都大学, 理学部, 教授 (10092206)
キーワードX線天文学 / 銀河・銀河団
研究概要

平成5年2月20日に打ち上げられたX線天文衛星「あすか」のキャリブレーション観測を行なった。そのデータに基づいて、他のX線天文の研究機関と共同でX線ミラー及びX線検出器の較正を行なった。同時にデータ解析に必要なワークステーション等のハードウェアーの導入およびソフトウェアーのインストールを行なった。その後小規模銀河団AWM7、Fornax銀河団、楕円銀河NGC4636、NGC4407、NGC4472、NGC4365、NGC720、M87、スターバースト銀河M82の観測を行なった。これらの天体の観測データの解析を行なったところ、以下の知見が新たに得られた。楕円銀河NGC4636、NGC4407、NGC4472、NGC4365からは、これまで存在が知られていたk_BT=1keVのX線プラズマ成分の他に、k_BT>3keV以上のハード成分が存在することを発見した。k_BT=1keVの成分からはO、Fe、Mg、Si、Sの輝線を検出し、各元素の存在比を求めることに成功した。M87の観測からは高温プラズマの密度分布に加え、各元素の空間分布、温度分布を測定することに成功した。スターバースト銀河M82の観測からは、これまで知られていたk_BT=5.75keVの成分に加え、k_BT=1.7keV、k_BT=0.4keVの高温プラズマ成分を発見した。さらにこの両方成分とも拡がりを持ち、1.7keVより0.4keVの成分の方が大きい拡がりを持っていることが分かった。さらに、Mg、Si、Sの各輝線を検出し、これらの元素の存在比を求めることに成功した。以上の結果は平成5年天文学会秋季年会および、平成6年3月に東京都立大学で行なわれた国際学会で発表した。楕円銀河に関しては論文としてPublication of Astronomical Society of Japanに投稿した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Tawara: "Diffuse X-ray Emission from the Coma-A1367 Super Cluster" Publ.Astron.Soc.Japan. 45. 661-668 (1993)

  • [文献書誌] S.Yamauchi: "The 6.7keV Iron Line Distribution in the Galaxy" Astrophys.J. 404. 620-624 (1993)

  • [文献書誌] S.Yamauchi: "Hard X-ray Emission from the Region Noarda Supernova Remnant HB9" Pabl.Astron.Soc.Japan. 45. 545-550 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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