研究課題/領域番号 |
05452022
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
中川 貴雄 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助手 (20202210)
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研究分担者 |
広本 宣久 郵政省通信総合研究所, 電磁波技術部, 主任研究官
芝井 広 宇宙科学研究所, 共通基礎研究系, 助教授 (70154234)
村上 浩 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (40135299)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (50025293)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 星間ガス / 遠赤外線分光 / [CII]スペクトル線 / 星生成領域 / 光解離領域 / 広域サーベイ観測 |
研究概要 |
電離炭素(C^+)の放射する遠赤外[C_<II>]スペクトル線(^2P_<3/2>→^2P_<1/2>、波長157.7409μm)は、中性星間雲の冷却に最も重要な役割をはたす明るいスペクトル線である。したがって、その観測は、星間雲の物理状態、特に星間雲のエネルギー収支の解明には、欠かすことのできないものである。 我々は、専用の観測機BICEによりこのスペクトル線による銀河面の広域サーベイ観測を行なってきた。ただし、一般的な銀河面観測では、同一視線上に多様な天体を含んでいるために、その解釈は一意的ではなく難しい。 そこで、より近傍に位置し、その性質のよく分かっている天体を観測することにより、[CII]線を放出している領域の物理状態を明らかにし、[CII]線観測のテンプレートを作成することを目標として、今年度は、最も代表的な大質量星生成領域である「オリオン領域」の観測を行った。具体的な観測は、1994年9月3日に、三陸大気球観測所から放球された観測器BICEによって行われた。 この結果、オリオン領域のような個別天体でも、様々な領域が[CII]線源となっていることが分かり、星間雲の多様性が明らかになった。さらに、この観測結果を利用して、今まで我々が行ってきた銀河面サーベイ観測結果にも、新たな解釈が付け加えられた。
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