研究課題/領域番号 |
05452071
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
八木 健彦 東京大学, 物性研究所, 助教授 (20126189)
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研究分担者 |
近藤 忠 東京大学, 物性研究所, 助手 (20252223)
内海 渉 東京大学, 物性研究所, 助手 (60193918)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 下部マントル / 珪酸塩ペロフスカイト / 状態方程式 / 高圧 |
研究概要 |
本研究は、下部マントルの主要構成鉱物と考えられている珪酸塩ペロフスカイトの状態方程式を精密に測定し、その結果をもとに下部マントルの化学組成を明らかにすることを目的とした。 そのために、当初計画していた焼結タイヤモンドをアンビル材として用いた新しい超高圧高温発生装置の開発が予期された以上に進展し、下部マントル上部の条件下でX線その場観察実験を繰り返して、いくつかの質の高い研究成果をまとめることが出来た。当初はドリッカマ-型装置を用いた先駆的な実験を行ったが、発生圧力に一軸圧縮成分が比較的大きいことから精密な実験には問題のあることが明らかになり、その後はキュービックアンビル型装置、および2段式の超高圧高温発生装置を用いて実験が行われた。これらの装置を用いて、MgSiO_3の状態方程式を29GPa2000Kまでの温度圧力領域で精密に測定することに成功し、下部マントルの化学組成について議論する場合に不可欠となる、高圧下の熱膨張や圧縮率に関して重要な知見を得た。また、鉄を含んだ系の実験では、酸素分圧の正確な制御が極めて重要になることも明らかにされた。 得られた結果を解析すると、まず得られた状態方程式の精度に関して、従来のものより飛躍的に測定精度は向上したものの、さまざまな系統的誤差の可能性を考慮すると、まだ従来考えられていたものよりも大きな不確定性が存在することが明らかにされた。しかし最確値を用いて考察すると、下部マントルは上部マントルに比べて少しSiに富んでいそうだという、地球科学的に極めて重要な結論が得られた。 今後この結論をさらに確実なものにするために、一層広い温度圧力領域での実験を行っていく予定である。
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