大きく分けて、以下の4点について研究を行なった。 1.数値体積分法による高分解能数値解の検討 これまで得られている数値解と比較して非常に高解像度な解を得ることができるようになった。その結果、解析解との詳細な比較が可能になった。代表的な断層タイプを用い、過去に得られている解析解との比較から、体積分の領域に含まれる特異点が、結果に大きく影響し、特異点を単に体積分から除外するだけでは、正しい解が得られないことが判明した。 2.表面積分法を用いた地震地磁気効果のモデリング 非均質磁化構造の場合の地震地磁気効果のモデリングには、数値的アプローチがどうしても必要であるが、上に述べた特異点の問題を避けるため、特異点を、その内部に含まない磁化物体のブロック境界面上での表面積分による、地震地磁気効果を計算する手法を検討した。2次元問題への適用では、方法が上手く行き、良好な結果が得られたが、3次元の場合、表面積分の収束性の問題のため、計算コードの完成には至らなかった。 全磁力の高精度同期観測を利用したノイズリダクションの手法の開発 リファレンス点を用いたノイズ除去方法を考案し、実際に伊豆で観測されたデータに適用して、良好な結果を得ることができた。この方法は、高精度同期差分観測の際のノイズ処理に充分に効果を発揮するものと考えられる。 差分観測のための高精度同期システムの開発 ラジオの時報信号を用いた、時刻自動校正方式によるプロトンコントロール・データ収録システムを開発した。1分計測で、1年間分のデータ記録容量を持つこのシステムは、長期間にわたる時刻の正確な自動運転を可能にし、高精度同期観測を可能にする。
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