平成5年度は、当初計画したように全てを順調に実行した。すなわち、 1.系統的かつ広域にわたって採集した大量の試料から純粋な二酸化炭素を迅速に抽出するための全自動の精製装置を製作した、 2.この装置を用いて、太平洋上における船舶、日本上空における航空機と大気球及び昭和基地から採集された試料を精製し、二酸化炭素を取り出した、 3.δ^<13>Cの変動は極めて小さいので、その測定値から有効な情報を引き出すために、現有設備である質量分析計を改造・調整することによって、0.02%oの精度をもつ自動測定を可能にし、上記試料の分析を開始した、 4.大気-海洋間と大気-陸上生物圏の二酸化炭素交換を定量的に分離するために、box-diffusionタイプの炭素循環モデル及び二次元大気輸送モデルに二酸化炭素に加え同位体の交換過程を組み込むことを開始した。
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