研究課題/領域番号 |
05452078
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
由佐 悠紀 京都大学, 理学部, 教授 (90025403)
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研究分担者 |
大沢 信二 京都大学, 理学部, 助手 (30243009)
須藤 靖明 京都大学, 理学部, 助教授 (40025466)
福田 洋一 京都大学, 理学部, 助教授 (30133854)
竹村 恵二 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00201608)
北岡 豪一 京都大学, 理学部, 助教授 (30093230)
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キーワード | 地熱活動 / 地熱流体 / 地下比抵抗構造 / 安定同位体比 / 二相流 / 地熱ガス組成 / 重力 / 地溝 |
研究概要 |
本研究は、中部九州の地熱地域を研究対象域とし、地熱流体の流動過程と地下構造の関連性を解明するための研究手法を発展させることを目的としている。今年度(最終年度)は、以下のような成果が得られた。 1.活火山・ガラン岳を含む、別府地熱地域北縁部における電磁探査記録を整理し、地下約6Km深までの電気比抵抗構造を求めた。地表近くの低比抵抗は、地層の強い変質と酸性熱水の存在によるものであり、他方、5Km深レベルに局所的に存在する低比抵抗は、地熱流体の存在を示している。 2.ガラン岳頂上部から噴出する蒸気量と熱量を測定し、既存の放熱データと比較して、主要な放熱形態は地表面からの放射過程であることが示唆された。 3.ガス分析によれば、ガラン岳の蒸気には地下深部に由来するガスが含有されている可能性が高い。 4.以上のデータおよび山頂部で掘削された井戸における温度鉛直分布に基づき、地熱流体の二相流過程によって形成される地下熱構造モデルを構築した。 5.前年度までに得られている九重硫黄山から流出する地熱流体の安定同位体データを詳細に解析し、山体内におけるマグマ性流体の流動と天水循環との関連に焦点を当てた、地熱流体循環モデルを構築した。 6.別府地熱地域を中心とする広域重力データを整理・解析し、3次元地下構造モデルを求めた。これによれば、中部九州東端部は、いくつかの地溝が集まって形成された地溝群であると言える。
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