研究課題/領域番号 |
05452082
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
國分 征 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00011502)
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研究分担者 |
荻野 竜樹 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00109274)
上出 洋介 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60113099)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 磁気圏境界領域の構造 / 磁気圏境界面の不安定性 / 太陽風・磁気圏相互作用 / 磁気圏電磁流体波動 |
研究概要 |
1992年10月17日、11月4日および93年4月29〜30日に、Geotail 衛星は、朝側から昼にかけて磁気圏境界をかすめてとび、磁気圏境界構造に関する貴重な情報をもたらした。10月17日には惑星間磁場(IMF)が南向き、11月4日にはIMFが北向き、93年4月29〜30日には太陽風圧力変動が大きいときの、そけぞれ異なる条件で、磁気圏境界の多重通過を示すデータが得られた。これらのデータの解析から、磁気圏境界領域付近の変動の様相についていくつかの新たな知見が得られた。 1.磁気圏境界を反太陽方向に進行する波状構造が観測されたが、これらの構造は、IMFあるいはシース磁場の方向に依存する。磁場が北向きの場合は、準周期的な波状構造が観測されるとともに、シース磁場は磁気圏に巻きつくように変形するため、磁気圏内磁場よりシース磁場の方が強くなる。一方、磁場が南向きの場合には、反太陽方向に進行する波状構造が見られることは同様であるが、周期的と言うよりは、間欠的に構造が観測される。これらの相異は、磁場の再結合が起こるかどうかに依存すると考えられる。 2.93年4月30日には、正午付近において太陽風圧力の急増に伴う磁気圏境界付近の変動現象の興味あるデータが得られた。磁気圏磁場に直角方向のシース磁場が、磁気圏前面に吹き寄せられている状況を示す変動が観測された。これについてはさらに解析を進めている。 3.磁気圏定在衝撃波により発生すると考えられている。Pc3帯の圧縮性波動について、はじめて磁気圏伝播の定量的なデータが得られた。また、Pc5帯の定在波については、電場・磁場データの詳しい解析により、波動振幅の地方時存在性、磁力線変位について新たな知見を得るとともに、波動は磁気圏の急激な圧縮あるいは膨張により励起されることが明らかとなった。
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