研究課題/領域番号 |
05452095
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
山口 益弘 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10018046)
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研究分担者 |
後藤 恒昭 東京大学, 物性研究所, 助教授 (30005962)
山本 勲 横浜国立大学, 工学部, 助手 (40242383)
角野 圭一 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017918)
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キーワード | 金属水素化物 / 単結晶 / 電気抵抗 / 抵抗率 / 磁化 |
研究概要 |
本研究の目的は、金属水素化物の種々の物性(電気特性・磁気特性)を大型良質の単結晶を使って追求することである。典型的な金属水素化物である希土類-遷移元素金属間化合物を母体とする三元水素化物を対象とする。本年度は、(1)母体である金属間化合物単結晶の作製法と(2)金属水素化物の物性測定法の確立をめざした。(1)に関しては、トリアーク炉中で引き上げ法によりLaNi5とLaCo5の単結晶を試作し、結晶成長についての問題点を把握した。(2)に関しては、不安定な(つまり平衡水素圧が高い)金属水素化物の電気抵抗をin situに測定する方法を新たに開発した。この結果一例として、LaNi5Hxでは金属相(x=0)に水素が吸収されてα相(x=0.3)になると抵抗は増大し、さらに水素組成を増やしβ相(x=6)にすると抵抗はα相よりも低くなることを見いだした。これは、α相では水素原子が乱雑に配置しているが、β相では水素原子が秩序配列しているためと推論される。このように水素化物相と電気抵抗の関係を初めて明確にすることができた。さらに30T級パルス磁場を使用して水素化物の磁化測定をin situに測定する方法を開発した。本年度で研究方法が確立したので次年度にはさらに発展した成果が得られるものと考えられる。
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