研究課題/領域番号 |
05452128
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
木村 雄二 工学院大学, 工学部, 教授 (90107160)
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研究分担者 |
八高 隆雄 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (40111637)
藤原 幸雄 工学院大学, 工学部, 講師 (80100361)
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キーワード | 生体材料 / 多結晶アルミナ / 単結晶サファイア / 腐食 / 静疲労 / 結晶粒界 / 鋳込み成形法 / 生理食塩水 |
研究概要 |
本研究では、バイオセラミックスの代表的なもののひとつであるアルミナを取り上げ、現実に生体内に埋め込み長時間使用するために必要である種々の特性を把握するために、多結晶ならびに単結晶サファイアの破壊挙動ならびに腐食特性の評価を行った。これらを通じて、生体材料(バイオセラミックス)としてのサファイアの可能性とその限界を明らかにすることを意図して以下の項目の検討を行った。 1.水酸化アルミニウムを15〜30%添加したアルミナならびに通常の助剤を含むアルミナを鋳込み成形法ならびに購入した多目的高温炉により作製し、曲げ強度、破壊靱性などの基本的な強度特性を評価した。 2.同材料を用いEFG法により単結晶を作製し、前項と同様な評価を行い、単結晶化することによる強度特性の改善の程度を明らかにした。 3.多結晶ならびに単結晶サファイアの生理食塩水ならびに純水中での腐食挙動を購入した試料表面観察装置により評価し、サファイアの水溶液中での腐食挙動に及ぼす結晶粒界の役割を把握した。 4.あらかじめビッカースダイヤモンド圧子により微細なき裂を付与した多結晶アルミナの棒状試験片を用いた実験から、生理食塩水における微視き裂の進展速度を応力拡大係数と関連づけることより、同材の静疲労特性の評価を行った。 これらの検討から、アルミナの強度ならびに腐食特性に対して果たす結晶粒界の役割を明らかにし、アルミナを特に単結晶化することの意義と同材料の限界を把握した。
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