研究課題/領域番号 |
05452146
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
兼田 もと宏 九州工業大学, 工学部, 教授 (90039123)
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研究分担者 |
西川 宏志 九州工業大学, 工学部, 助手 (40208161)
松田 健次 九州工業大学, 工学部, 助教授 (40229480)
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キーワード | トライボロジー / 転がり接触 / 弾性流体潤滑 / 表面あらさ / トラクション / 非ニュートン流体 / すべり率 |
研究概要 |
2色光干渉法および人工溝を付与した表面を用いた点接触面の直接観察による3種類の詳細な実験解析に基づいて、運動方向に平行方向のスクイズ作用および潤滑油の固化現象を考慮して現EHL理論を再構築する必要があることを提唱し、そのための基盤を確立した。その他の主な成果は次のようにまとめられる. 1.EHL接触域内では潤滑油の流動は、せん断流れに支配され、圧力流れの影響はほとんど無視できる。 2.接触域内での局所膜厚はその状態をほぼ維持したまま、接触域内を両接触表面の平均速度で移動する。 3.したがって、油膜の崩壊現象は、溝およびくぼみを問わず、滑り率が正の場合には凹部の下流側、負の場合には上流側に発生する。また、油膜の局部崩壊の領域は、滑り率の絶対値の大きさとともに拡大する。 4.崩壊した油膜の回復は、入り口側から接触域内に入り込む潤滑油および相対滑り運動によって油膜崩壊部分にもたらされる潤滑油によって達成される。 5.運動方向に直交する帯状粗さが一定波長で存在しても、その波長がa|Σ|以上あれば、各帯状溝によってもたらされた油膜変化は互いに干渉しない。ここに、aは接触円半径、Σは滑り率である。 6.往復運動の行程長が短く、往復周波数が高い場合には、ある行程で発生した気泡が次行程まで残存することが原因で安定な油膜形成が阻害される。 7.弾性係数の低い接触面の運動方向曲率半径が接触する弾性係数の高い相手面のそれよりも大きく、速度も速い場合には、ディンプルが形成される。ディンプルは与えられた運動下でもたらされる圧力分布領域で潤滑油の相態が混在しやすく、変形しやすい潤滑面において最も発生しやすく、固化状態にある。
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