研究概要 |
プラズマを利用して薄膜物質と活性化し、基板上で化学反応を促進させて薄膜作成するプロセスにおいて、工業的に課題になっている膜厚分布、成膜速度、歩留り率、膜質調整などの予測と最適条件及びその最適制御に資するため(1)プロセス装置内におけるガス流動解析、(2)プラズマ電離粒子の飛行解析、(3)基板界面反応の解明、(4)最適条件と制御、などに関する解析と実験を進めた。(1)においては、MC法ではあるが、実用的設計に供するため高速化のための学習機能を付与したインテリジェントMC計算法を提案した。(2)については電子の厳密な運動解析は量子効果が顕著であるが、第1次近似としてMD法を導入して、電場及び磁場の影響についても解析を進めた。(3)については、分子動力学に量子力学を導入すると共に、分子軟道法にまで立ち帰って化学反応を物理現象として把握することも試みている。これらはMD,MC,NSの各手法に対する境界条件と物理定数などマクロな値を計算によって与えることができる点で意義がある。実験においてはLIFによって一般的な希薄気体流の可視化と物理量計測が可能となった他、分光法や分子線法による計測も試みている。
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