研究概要 |
平成6年度では,軌道・姿勢運動中の宇宙実験システム内の微小重力レベルを評価するために,微小重力レベルの精密な推定法の定式化を行い,特に,構造振動による影響を評価するために,柔軟多体の宇宙用ダイナミクス・シミュレーション・プログラムを開発した.また,汎用マニピュレータ・シミュレーション・プログラムも別途開発し,宇宙マニピュレータによる宇宙実験システム内の微小重力レベルへの影響を評価した. その結果,構造振動と姿勢制御系のカップリングが,宇宙実験システム内の微小重力レベルを非常に大きくすること,そして,宇宙機の質量にわずか数パーセントの質量を有するマニピュレータが非常にゆっくりした加速度で運動しても,その微小重力レベルへの影響は非常に甚大であることを示し,今後の宇宙実験に対し,大きな技術課題を示した.
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