研究課題/領域番号 |
05452166
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
芳村 敏夫 徳島大学, 工学部, 教授 (90035618)
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研究分担者 |
日野 順市 徳島大学, 工学部, 助教授 (10173189)
小西 克信 徳島大学, 工学部, 教授 (20035653)
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キーワード | トラッククレーン / 旋回制御 / ファジィ制御 / シミュレーション / 油圧駆動部 / ブーム / 吊り荷 / モデル化 |
研究概要 |
1.トラッククレーンの旋回制御は、吊り荷を目標位置まで正確に、かつ振れを生じさせないように運搬することが重要であるが、これを達成するためにはかなりの熟練を必要とする。したがって、吊り荷の動きを予測して振れを制御する場合、油圧駆動部を含めたクレーンの正確なモデル化ができれば非常に効果的である。最初に、旋回操作時について、ブーム部を近似的に集中質量モデルで表現し、機械系と油圧駆動部を結合させて動的挙動のモデル化を行なった。旋回運動させた場合の実機での測定値と計算値を比較してモデル化の妥当性を確認した。次に、旋回操作の停止後、あるいは旋回中に生じる吊り荷の半径方向の振れを起伏シリンダによって制御する場合、起伏運動の動特性を把握する必要がある。起伏上げ運動と起伏下げ運動に分けて、トラッククレーンのブーム部を先と同様に集中質量モデルで表現し、機械系と油圧駆動部を結合させてモデル化を行い実機での測定値と比較して妥当性を確認した。 2.最初に、油圧駆動部での旋回モータの速度制御と振り子型の系の振れ止め制御は吊り荷の振れを押えるために必要である。旋回操作の吊り荷の振れを減少させる速度パターンは旋回モータの制御によって達成される。旋回モータの速度は速度型ファジィ制御器、速度型線形制御器、フィードバックファジィ制御器によって速度パターンに追従するように制御される。その時のクレーンの動的挙動の計算値は実験値と比較して妥当性を確認した。次に、クレーン停止状態の振れがある場合、位相平面法とニユートン・ラフソン法を用いた振れ止め制御法を提案し、その有効性を計算と実験より半径方向の振れに対する制御が可能であることが確認された。
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