研究課題/領域番号 |
05452167
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩平 東京都立大学, 工学部, 教授 (40087185)
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研究分担者 |
渡辺 鉄也 東京都立大学, 工学部, 助手 (70240504)
吉村 卓也 東京都立大学, 工学部, 助教授 (50220736)
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キーワード | 連結構造物 / 非線形 / 構造解析 / 加振実験 / 最適設計 / 制振 |
研究概要 |
本年度の研究は、構造解析と加振実験による連結構造物の基本特性の同定、及び非線形計画法を基にした最適化手法の開発を行った。連結要素としては、構造減衰(線形系)、履歴減衰(非線形系弾塑性形)、摩擦減衰(非線形系)を対象とした。 (1)構造解析では、線形及び、弾塑性、摩擦などの非線形連結要素を有する複合三次元立体配管系をFEMを用いて離散モデルに置換し、固有値解析を行った。次に、必要次数までのモーダルモデルを作成し、設計用地震波を入力データとして与えてモード座標空間で逐次積分による時刻歴応答解析を行った。また、逐次積分を行わずに最大応答の推定も行った。ここでは、連結構造物による減衰効果が作用するモードにのみ減衰力を与え、設計用床応答スペクトルを入力として与えて推定を行っている。 加振実験では、比較的簡単な形状の三次元立体配管を作成し、架構との連結構造物として摩擦要素を有するものを用いて加振実験を行った。そして、解析結果と比較し、連結構造物を有する系の応答特性を解析で把握できることを明らかにした。 (2)最適化手法の開発では、まず、連結構造物の基本特性を把握するため、5階建ての建屋の基礎部に連結要素を導入したモデルを構築し、各階の相対変位が許容値以下という制約条件下で最大応答量が最小になるような構造構造物の動特性を決定する最適化計算を行った。ここでは、連結構造物の剛性、減衰をパラメータとし、疑似最小二乗法による繰り返し計算を行って最適値を算出する方法を提案した。この方法を用いてボイラー構造物の連結要素の最適化計算を行い、実構造物との比較をしたところ、本研究で提案した方法が実用可能であることが実証された。今後、この方法を三次元立体配管系にも適用できることを実証していく予定である。
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