研究課題/領域番号 |
05452172
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
原 文雄 東京理科大学, 工学部・第1部, 教授 (90084376)
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研究分担者 |
細貝 英実 東京理科大学, 諏訪短期大学, 教授 (30084396)
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キーワード | 人工顔 / 基本表情 / 表情制御 / 特徴点 / アクションユニット / 表情正解率 / 静的表情表出 / 動的表情表出 |
研究概要 |
本年度の研究実施計画は3項目からなっている。それらの各々について研究実績の概案を記す。 (1)人工顔の表情制御システム 人工顔のハードウェアは、頭蓋構造、顔面筋アクチュエータ、シリコンゴム顔皮膚、目、口、鼻及び首構造として完成した。顔面筋アクチュエータはFMAを用い空気圧駆動とし小型化を図った。このため、顔の大きさは、人間の顔の大きさの約1.2倍である。顔面筋アクチュエータ、目、口、首の運動用アクチュエータと人工顔表情制御装置とを統合し、人工顔に、6基本表情及びそれらの混合した表情を表出させる人工顔システムが完成した。顔面筋アクチュエータによって動く顔面上の特徴点の移動量とアクションユニット(AUs)の大きさとの対応関係を人の6基本表情について実験的に求め、それによって人工顔に表情を表出させる制御アルゴリズムを完成させ、人工顔システムに装備し、実験的に検証した。 (2)人工顔の特徴点移動量の計測アルゴリズム 動的顔画像計測用並列画像処理システムを購入し、それによる人工顔の特徴点の移動量の計測アルゴリズムを検討中である。 (3)人口顔の静的表情の表出特性実験 人工顔の創出する6基本表情を被験者に見せ、表出された表情の認別性視覚心理実験を行ない、6基本表情のうち「恐怖」を除く5表情では約90%の正解率で表情表出が達成されたが、「恐怖」は約53%の正解率で、「驚き」に誤認される可能性が高いことが分かった。 最後に、平成5年度後半から研究実施している人工顔の動的特徴点の移動計測アルゴリズムの完成と動的顔画像計測システムによる実測を早急に実施する予定である。
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