(1)人工顔の静的表情の表出特性実験(その2):人工顔の顔面筋を所要のAUsの移動量に基づいて変化させ、驚き、恐怖、怒り、幸福、悲しみ、嫌悪の6基本表情を人工顔上に創出した。その特徴点の移動量を顔画像計測システムで計測し、既に開発済みのニューラルネットによる顔表情認識システム(既存)によって、人工顔の表情の正当率として約80%を得た。 (2)人工顔の動的表情制御アルゴリズム:1)人工顔の顔面筋を所要の時間的変化に沿って動かすための18本の小型ピストン式アクチュエータの制御アルゴリズムと眼、口、首を所要のパターンで動かすための制御モータの制御アルゴリズムを確立した。これによって人間と同様の速さで6基本表情が表出できた。2)人工顔の特徴点移動量の動的計測アルゴリズムを確立した。 (3)人工顔の動的表情表出特徴の実験:人工顔の顔面筋、眼、口、首を所要の時間的変化則に従って動的に制御し、人工顔の特徴点の移動量を顔画像計測システムで計測し、ニューラルネットによる動的表情認識システム(既存)を用いて、その動的表情の表出正当率を評価した。人工顔の動的表情を被験者に見せ、表情の視覚心理評価と以上の結果より、人工顔の動的表情情報は、6基本表情に関して約80%の正当率で伝達されることを明らかにした。
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