研究課題/領域番号 |
05452174
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田頭 博昭 北海道大学, 工学部, 教授 (10001174)
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研究分担者 |
菅原 広剛 北海道大学, 工学部, 助手 (90241356)
下妻 光夫 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70041960)
酒井 洋輔 北海道大学, 工学部, 教授 (20002199)
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キーワード | 電気的絶縁破壊 / 交流破壊電圧 / インパルス破壊電圧 / 微粉体絶縁 / ベーパーミスト絶縁 |
研究概要 |
1.今年度の実施計画: 大別して次の5点である。(イ)放電チェンバーの設計・製作、据え付け(標準球ギャップなど、内部の電極も含む)、ならびにその動作の確認(空気中の絶縁破壊電圧の測定等による)、(ロ)微粉体の粒径、密度等の計測、推定、(ハ)微粉体混合気体の破壊電圧の測定、(ニ)イメージコンバータによる微粉体混合気体の絶縁破壊過程の観測、(ホ)次年度におこなう微粉体混合気体の絶縁破壊過程のシミュレーションモデルの建設。 2.今年度の研究結果と新たに得られた知見: 以下は、いずれも本研究による新知見である。 (1)窒化珪素微粉体を用いて破壊電圧の計測を行ったところ、破壊電圧の上昇がみられることを初めて確認した。 (2)しかし、微粉体の内、二酸化珪素と窒化珪素を比較すると、二酸化珪素の方が絶縁破壊電圧上昇の効果が大きい。これは、窒化珪素が密度が大きく、微粉体が十分に浮遊していないためであると考えられる。 (3)交流破壊電圧と直流破壊電圧を比較すると、交流破壊電圧の方が高い。雷インパルスでは破壊電圧は更に上昇する。電圧の印加時間の短いものに対して耐電圧上昇の効果が大きい。 (4)電圧を印加すると微粉体が放電ギャップの間に吸いよせられる現象が観察された。これが直流、交流の破壊電圧の違いを生じている可能性が強い。これは、微粉体やベーパーミスト絶縁効果の本質に係わる重要な現象である可能性が強い。次年度は、観測をし易くするよう改良を施したチェンバーを用いて、上記(イ)、(ニ)の研究も進め、総合的に微粉体混合気体絶縁効果を解明する。
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