研究課題/領域番号 |
05452193
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
勝部 昭明 埼玉大学, 工学部, 教授 (70008879)
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研究分担者 |
内田 秀和 埼玉大学, 工学部, 助手 (60223559)
前川 仁 埼玉大学, 工学部, 助教授 (30135660)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | LAPS法 / 味覚センサー / 嗅覚センサー / 半導体集積化センサー / 非接触測定 / 脂質膜 / 甘味料センサー |
研究概要 |
LAPS(Light Adressable Potentiometric Sensor)法を用いて味覚センサー、嗅覚センサーの開発研究を行った.LAPS法は光ビームをプローブに用いた非接触測定法であり、半導体マイクロエレクトロニクス技術が活用でき、集積化に有利な方法である.味覚センサーでは、まず5基本味が識別可能なシステムを開発し、これを市販の飲料水の識別センサーに応用した.センシング材料としては生体の未らいの感覚機能を模して種々の人工脂質膜を用いた.脂質膜の固定化法としてLB法による部分展開法を開発した.これはセンサーの集積化に有利な方法である.実用的な味覚センサーの開発にあたり、従来のセンサーでは甘味に対する感度が低いことが問題であった.本研究では、LAPS法の高感度化を図るため従来の手法を発展させ、差動測定法、位相差検出法を開発した.差動測定法は時分割プロセスを活用した新しい測定技術であり、センシング領域の信号と基準領域の信号との差をとることの出来る手法である.位相差検出法は、光電流の位相差を検出するものであり、電気的に中性な物質でも測定可能な方法である.これらの手法をLAPS法にとり入れることにより感度は約2桁向上し、甘味量の識別が可能となった.また信号処理技術として2次元信号の特徴抽出法を研究した.これはウエーブレット変換とニューロ演算を組み合わせた方法であり高速な情報処理手法として有望である.嗅覚センサーの研究では、サスペンデッド(浮遊)電極構造を提案し、非接触測定システムを開発した.浮遊型ゲートの固定化にはガラスとシリコンの陽極結合を用いて低温作製技術を開発した. 以上の成果をもとに味覚センサー、嗅覚センサーのいずれにも応用可能なLAPS測定システムの実用機を製作した.
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