研究課題/領域番号 |
05452194
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 泰彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30134638)
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研究分担者 |
高橋 琢二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (20222086)
榊 裕之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90013226)
藤井 陽一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00013110)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 量子細線 / 量子箱 / 歪構造 / MOCVD / 量子ドット / 半導体レーザ / 微小共振器 / ステップエッジ |
研究概要 |
本研究では、新たに「歪(ひずみ)」の効果を量子細線や量子ドットに導入することにより、半導体レーザの超高速化を図ることを目的として基礎研究を行う。そのために歪量子細線や量子ドットなどいわゆる「歪量子マイクロ構造」をMOCVD選択成長法を用いて実現する。さらにこれらの技術に基づき、電子・光物性を実験的に明かに歪量子マイクロ構造を有するレーザ(すなわち歪量子細線レーザおよび歪量子ドットレーザ)の実現を図り、このレーザが超高密度(時間的・空間的)次世代集積光システムの中心になり得ることを実証することをめざす。本研究により、次世代の超高性能レーザのあり方が浮き彫りになるとともに、ナノ構造デバイスの実現化の道が切り開かれることが期待できる。 具体的効果は次のとおりである。(1)歪量子ドットをMOCVD法を用いた自然形成法を用いて作製し、その光物性を明らかにした。そのサイズは15nmであり、この手法によって作製されたものとしては世界最小である。特に、自然形成法の問題点である位置の制御、密度の制御について研究をすすめた。特にステップバンチング現象を用いてマルチステップエッジを直線的に形成し、この上に量子ドットを成長させる。これにより量子ドットの配列化が可能となった。(2)選択成長法を用いて歪量子細線を作製した。(3)微小共振器を有する歪量子細線レーザを世界で初めて作製し、77Kにおけるレーザ発振に成功ひた。 本研究でえられた成果は次世代の半導体レーザの発展にきわめて有用である。
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