研究課題/領域番号 |
05452210
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
茨木 俊秀 京都大学, 工学部, 教授 (50026192)
|
研究分担者 |
福島 雅夫 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (30089114)
茨木 智 京都大学, 工学部, 助手 (10252488)
永持 仁 京都大学, 工学部, 助教授 (70202231)
|
キーワード | グラフ・ネットワーク / 最適化 / 組合せ最適化 / アルゴリズム / 近似アルゴリズム |
研究概要 |
本年度は、3年間の研究の基礎を固めるという意味で、以下の研究を並行して進め、記載の成果を得た。 1.グラフ・ネットワークの最適化アルゴリズムに関する研究。我々のこれまでの研究の延長として次の研究を行なった。(a)我々の提案になる最小カットのアルゴリズムの実用性を高めるため、グラフの縮約による簡素化をとり入れ、より高速なアルゴリズムを作り、計算実験を行なった。(b)非線形最適化の双方理論を利用した多品種フローのアルゴリズムの効率を高め、大規模なネットワークへの適用を計った。 2.組合せ最適化への適用。NP困難であることが知られているいくつかの問題、とくに、節点数の制約のある多重カット問題に対する近似アルゴリズムの開発、1機械スケジューリング問題や最適配置問題などへの遺伝的アルゴリズムの適用などを行ない、理論的評価とともに実際の計算実験による知見も得た。 3.グラフ理論の基本的問題に関する研究。グラフ・ネットワーク手法の開発には、グラフの基本問題についての更なる理解が重要という観点から、グラフの彩色数問題に対する近似アルゴリズムの開発、ネットワークに存在する小さなカットの個数の評価問題などに取組み、従来から知られている結果を改良することができた。 以上の成果は、一部を除き、まだ論文にまとめてはいない。次年度以降、研究の更なる展開とともに、その公表に務めたい。
|