研究概要 |
近年、木材加工技術の発展に伴い種々の合板,集成材,パーティクルボード等の加工木材が開発され、強度,防水性,耐火性,耐熱性等の種々の特性の向上によって種々な用途を満足すべく,樹脂等との複合化によって新しい高付加価値の木質材の実用化が進められてきている。一方,最近の電子情報機器の浸透により帯電防止用および電磁シールド等,導電性材料を組み合わせた合板およびパーティクルボードも出現してきている。このように高付加価値の木材の開発が進むに伴い,木質材としてのやさしい素材感を生かしつつ、さらに、木質材と磁性材との組み合わせによるやさしさとぬくもりを感じさせる人間社会の感性を考慮した磁性木材の開発が期待されている。 本研究では磁性流体吸収量を増加することのできる加圧注入法による磁性木材の作製法と磁気特性の一例として複素透磁率の周波数特性を中心に検討し,さらに木材構造と螢光X線によるフェライト粉末の分析結果とを対応することから磁性木材としての最適作製法を明らかにした。
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