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1993 年度 実績報告書

不規則媒質中の標的探査に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 05452223
研究機関九州大学

研究代表者

立居場 光生  九州大学, 工学部, 教授 (40037924)

研究分担者 南部 幸久  佐世保高専, 講師 (00228115)
藤崎 清孝  九州大学, 工学部, 助手 (20253487)
工藤 孝人  九州大学, 工学部, 助手 (60225159)
吉富 邦明  九州大学, 工学部, 助教授 (30150501)
キーワードランダム媒質 / 乱流媒質 / レーダー断面積 / 境界値問題 / 散乱問題 / 後方散乱強調 / 標的探査
研究概要

本年度の研究目標は,不規則媒質に囲まれた標的による散乱を境界値問題として正確に解析できることを,スカラー波動場に対して理論的及び数値実験的に明らかにすることであり,ほぼ達成された.以下にその成果を示す.
1.任意形状導体標的によるスカラー波散乱の一般的取扱い:この散乱問題を境界値問題として正確に解析するための方法を提案した.そこでは,電流生成作用素の考え方を導入し,その構成法を示している.これにより,従来全く解決の糸口さえなかった上記問題を数値解析できるようにした.
2.乱流媒質中の導体円柱のレーダー断面積(RCS):上記1の数値実験としてこの課題を研究し,共振領域におけるRCSの特徴を明らかにした.即ち,強い乱流媒質中でのRCSは自由空間中のRCSのほぼ2倍である.内部共振点近傍におけるRCSの数値解析は一段と精密に行う必要があり,その特徴評価を現在行っている.自由空間に標的が存在する場合と異なり,乱流媒質に囲まれたときのRCSに関し新しい知見が次々と見出されつつある.弱い乱流媒質ではRCSは自由空間の場合と殆ど同じであることを確認しつつ、これらの特徴を簡単な既知の散乱モデルで概略説明できるように,入射波の導体近くでの空間コヒーレンス長を算定し,ビーム波散乱との比較を行っている.
3.乱流媒質中の導体楕円柱のRCS:現在数値解析中であり,これにより凸状物体のRCSが強い乱流媒質中でどのようになるか統一的解釈が可能となろう.このRCSと凹状物体のRCSが次年度の課題となっている.
以上の成果の一部は国際会議(URSI総会)で発表され,また平成6年の6月と8月に米国で開催予定の国際会議でも報告されることになっている.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Nanbu: "Numerical Analysis of the Effective Propagation Constant in the Medium Composed of Randomly Distributed Particles" Proc.IGARSS'93. 1. 252-254 (1993)

  • [文献書誌] K.Fujisaki: "Numerical Analysis of Distortion of Chirp Pulse Waves Propagated through Turbulent Media" Proc.IGARSS'93. 1. 255-257 (1993)

  • [文献書誌] M.Tateiba: "Numerical Analysis of the Effective Dielectric Constant of the Medium where Dielectric Spheres are Randomly Distributed" IEICE Trans.on Electronics. E76-C. 1461-1467 (1993)

  • [文献書誌] M.Tateiba: "Wave Scattering from Conducting Cylinders in Random Media" Proc.OFSET'93. 1. 404-409 (1993)

  • [文献書誌] M.Tateiba: "Condition for Random Distribution of Many Dielectric Spheres to be Random for a Coherent Field" Radio Science. 28. 1203-1210 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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