研究課題/領域番号 |
05452233
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三木 千寿 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016645)
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研究分担者 |
舘石 和雄 東京工業大学, 工学部, 助手 (80227107)
森 猛 法政大学, 工学部, 助教授 (10157860)
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キーワード | 溶接継手 / 疲労強度 / 軟質溶接 / ブローホール / き裂発生確率 / き裂進展解析 |
研究概要 |
1対象とする継手部の特定 鋼橋に生じた疲労き裂損傷事例などを整理した結果、溶接部材には必ず存在し、またその溶接長も長い縦方向溶接継手、および疲労強度の低い縦リブ溶接継手を対象とすることとした。 2材料からのアプローチ 溶接材料を軟質化することによる疲労強度改善効果について検討した。軟質溶接を用いてブローホールを含む縦ビード継手試験体を作製し、疲労試験を行った結果、縦方向継手の疲労強度はJSSCの規定を十分満足すること、軟質溶接部材の疲労強度は等質溶接部材よりも改善されること、軟質継手では欠陥からの疲労き裂の発生率が改善されることなどが明かとなった。 3縦方向溶接継手の疲労強度に関する確率的検討 ブローホールからの疲労き裂発生確率の低下が部材の疲労寿命に対してどの程度影響を及ぼすかについて確率的き裂進展解析によって検討した。その結果、通常の橋梁で観測される作用応力分布の場合、ブローホールからの疲労き裂発生確率が低下することにより、部材の疲労強度がJSSCの継手等級の1等級程度改善されること、最大応力範囲が150MPa以上になると、ブローホールからのき裂発生確率が減少しても部材の疲労強度はほとんど改善されないことなどが明らかになった。
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