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1994 年度 実績報告書

既知波形を含む条件付確率場および地震動の確率論的内挿とその地震工学的応用

研究課題

研究課題/領域番号 05452235
研究機関京都大学

研究代表者

亀田 弘行  京都大学, 防災研究所, 教授 (80025949)

研究分担者 北原 昭男  京都大学, 防災研究所, 助手 (00195273)
岩井 哲  京都大学, 防災研究所, 助手 (60184850)
能島 暢呂  広島工業大学, 工学部, 講師 (20222200)
キーワード条件付確率場 / 確率過程 / 地震波動場 / スペクトル特性 / 定常正規過程 / 確率論的内挿 / 地理情報システム
研究概要

平成5年度で得られた成果を踏まえて,平成6年度では,現実の現象や問題への応用に重点をおいた研究を行なった。以下にその成果を列挙する。
1.条件付確率場の理論の実現象への適用性を検討するために,釧路市の湿原で脈動(長周期微動)の3点同時観測をおこない,それを用いて条件付シミュレーションを行った。スペクトルは観測記録のアンサンブル平均で与えられるものとして,3点のうち中央の1点での波形を,残りの2点で観測された記録を条件としてシミュレートし,実記録と比較した。比較に際しては,シミュレーション波形と実記録の一致の程度を統計的手法に基づいて定量的に示した。その結果,シミュレーション手法の妥当性が確かめられた。
2.地震波動場を確率論的に内挿するためには,スペクトル特性を事前に与えておく必要があるが,将来の地震のスペクトル特性をサイト毎に予測しておくことは極めて困難である。そこで観測記録のみからでもスペクトル特性を与え得る手法の開発を行った。これは条件付確率場の理論を振動数-ケフレンシー領域で用いることにより実現する。フーリエ系数列を直接利用する手法と,パワースペクトルを振動数軸上での対数正規仮定で近似する手法の2つを開発したが,後者の方がサイト毎の特性を反映することが可能で,より実際の現象と調和的であることが明らかとなった。
3.観測記録をもとに推定されたパワースペクトルの推定誤差も含めた波形の推定誤差を解析的に誘導し,トータルな誤差の議論を行った。
4.地震動モニタリングシステムの構築を実現しようとした場合,センサーをどこに設置するかということが問題となる。そこで,条件付確率場の理論を利用して,都市内の重要度を考慮した上で,重要な地域・施設での波形の推定精度ができるだけ高くなるような地震計の配置を与えるアルゴリズムの開発を行なった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Hitoshi Morikawa: "Conditional Random Fields with an Application to Earthquake Ground Motion" Structural Safety & Reliability. 2171-2178 (1994)

  • [文献書誌] Yutaka Ishikawa: "Scenario Earthquakes vs Probabilistic Seismic Hazard" Structural Safety & Reliability. 2139-2146 (1994)

  • [文献書誌] Hiroyuki Kameda: "Conditioned Stochastic Processes for Conditional Random Fields" Journal of Engineering Mechanics. 120. 855-875 (1994)

  • [文献書誌] Hiroyuki Kameda: "Multi-Phase Evaluation of Lifeline System Performance under Earthquake Environment" Proc of 2nd China-Japan-US Trilateral Symposium on Lifeline Engineering. 1-16 (1994)

  • [文献書誌] Hiroyuki Kameda: "Probabilistic Seismic Hazard and Stochastic Ground Motions" Engineering Structures. 16. 547-557 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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