研究課題/領域番号 |
05452240
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
嘉門 雅史 京都大学, 防災研究所, 教授 (40026331)
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研究分担者 |
勝見 武 京都大学, 防災研究所, 助手 (60233764)
友久 誠司 明石工業高等専門学校, 助教授 (60099827)
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キーワード | 廃棄物 / 有効利用 / 環境地盤工学 / 地盤改良 / 建設材料 |
研究概要 |
処分場不足、衛生問題、廃棄物地盤の不安定性等、近年の廃棄物による地盤環境災害の現状を鑑み、本研究では廃棄物の地盤工学分野への有効利用に関して実験的および解析的に検討を行った。当該年度の主な研究成果をとりまとめると以下の通りとなる。 1.廃棄物を用いたより良い環境創造のための提案 不織布材料で作成した袋に産業廃棄物である砕石粉と固化材を乾燥状態で充填し、これを水浸固化させる袋詰め固化の手法を提案、その適用性を評価した。この袋詰め固化砕石粉は、使用する固化材の反応特性、砕石粉の物理特性、不織布製袋の濾過特性、分離特性を活かしたものだが、特にその軽量性に着目し、様々の海底地盤条件での潜堤構築のケーススタディを実施した結果、その適用性が明らかとなり、海洋干潟造成のための養浜構造として本工法がより良い環境創造に貢献することが示された。 2.廃棄物による環境影響の予測と防止 近年増加しつつある流動床石炭灰は、組成的には石灰、石膏分を含有するなど地盤材料として十分に適用しうる特性を有するものの、施工時の粉塵発生が著しく、有効利用の妨げとなっているのが現状である。現在地盤改良固化材の分野で開発されている防塵処理の手法のうち、本研究では油脂を混合することによる流動床石炭灰の防塵処理の手法を取り上げ、その実用性を示した。また、数ケースの土質安定処理への適用実験を行って、防塵処理した石炭灰の地盤改良材料としての有効利用の可能性を明らかにした。
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