研究課題/領域番号 |
05452256
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
黒羽 啓明 熊本大学, 工学部, 教授 (30040372)
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研究分担者 |
越智 健之 熊本大学, 工学部, 助教授 (20145288)
小川 厚治 熊本大学, 工学部, 助教授 (80112390)
山成 実 熊本大学, 自然科学研究科, 助手 (90166760)
牧野 雄二 熊本大学, 工学部, 教授 (70040433)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 鋼管 / 立体トラス / 分岐継手 / 耐力 / 剛性 / 座屈 / 加力試験 / 有限要素解析 |
研究概要 |
立体分岐継手の中で最も代表的なダブルK継手に関して、対称荷重を 受ける場合の耐力式として、変動係数が0.06程度の極めて精度の高い式を、また、精度を若干犠牲にして単純化した変動係数が0.1程度の式を導くことができた。逆対称荷重を受ける場合の耐力式としても精度の高い式を導くことができた。これらの式は、主として本研究課題に基づくものであるが、University College Swanseaとの共同研究の成果も取り入れることができた。なお、同大学の有限要素解析の結果から疑問が投げかけられていた極厚鋼管継手に対する危険側の誤差については、問題のないことが明らかになった。さらに、有限要素解析の結果と実験結果とを組み合わせて継手耐力の評価を行う方法についても、確証が得られた。 以上の研究から、立体分岐継手の終局挙動が解明できたので、これらの継手の一般的な設計体系を確立するべく努力を傾けており、具体的な提案も試みている。このために、現在、2000セット以上の鋼管分岐継手の実験と有限要素解析の結果をデータベース化して、解析を進めている。 トラスの挙動とトラスに含まれる継手の挙動の相関に関しては、1)継手破壊が最初に生じる場合にはこれまでに開発した継手耐力推定式によって継手耐力を精度良く予測することができる、2)部材座屈後は応力の再配分により継手耐力推定式より低い荷重で継手破壊が生じる、3)部材座屈後の応力の再配分を考慮してトラスの終局挙動を解析によって再現できるが、実用設計には複雑すぎる。しかし、継手に25%程度の耐力の余裕を与えて設計すれば、座屈後強度を取り入れて耐震性を評価した設計が可能である、などの結論が得られた。
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