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1993 年度 実績報告書

金属中侵入型不純物の挙動に関する量子化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05452275
研究機関京都大学

研究代表者

足立 裕彦  京都大学, 工学部, 教授 (60029105)

研究分担者 沼倉 宏  京都大学, 工学部, 助手 (40189353)
白井 泰治  京都大学, 工学部, 助教授 (20154354)
成田 舒孝  京都大学, 工学部, 助教授 (10026213)
キーワード金属中不純物 / DV-Xα法 / 電子状態 / 化学結合状態 / クラスターモデル
研究概要

本年度の研究計画に示した次の3つのテーマについて研究を行った結果について述べる。
1.Fe中の侵入型不純物HやHeの電子状態をDV-Xαクラスター法を用いて計算した。マリケンpopulation analysisの結果、bond orderは何れの不純物とも第1接近鉄原子との距離rが約2割増した所でピークを示し、また、不純物のnet chargeは、Hでは負になり距離rとともに負に大きくなるが、Heでは正で距離rとともに減少した。これらの結果と不純物による格子歪みとの関連を考察した。
2.将来の軽量耐熱合金として期待されてるTiAl,Ti_3Alにおいて、侵入型不純物(水素、酸素)と原子空孔との結合に起因する陽電子寿命の変化を捉えることに成功した。次年度はDV-Xα法を用いた理論計算を行い、実測値と比較することによって侵入型不純物と原子空孔との相互作用を量子化学的に明らかにする予定である。
3.面心立方遷移金属中の置換型不純物による水素のトラップ効果を理論的に解明することを目的として、Ni_6,Ni_6H,Ni_5TiおよびNi_5TiHクラスターの電子状態をDV-Xα法により計算した。結合次数から評価した水素原子と金属原子の結合の強さはNi_5TiHクラスター中のTiHボンドにおいてNi-Hボンドより有意に大きく、ニッケル中でチタンと水素が安定な複合体を形成することを示唆する。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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