研究課題/領域番号 |
05452289
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
須賀 唯知 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40175401)
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研究分担者 |
佐々木 元 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (30192595)
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キーワード | 圧電材料 / 低温接合 / 常温接合 / 陽極接合 / シリコン / イオン衝撃 / ラジカルビーム / 表面活性化 |
研究概要 |
本年度は、圧電材料の低温接合として、以下の3点について重点的に研究を行った。 1)表面活性化法による常温接合の可能性を探るため、アルミニウムとシリコンの常温接合を行い、表面活性化条件、接合の可否について検討を行った。表面活性化手法として、シリコンに対する水素プラズマ照射の影響と原子ビーム照射の比較を行った。その結果、水素プラズマ照射では、表面のカーボンは除去できるのに対し、酸素の除去はできなかった。一方、アルゴンによる原子ビーム照射では、炭素、酸素ともほぼ完全に除去できることが分かった。アルミニウムとの常温接合を行った結果、原子ビーム照射による接合体の強度は非常に強かったのに対し、水素プラズマ照射による接合体の強度は弱かった。シリコンの常温接合では、強固な接合体を得る為には、酸素や水素を介さない界面が必要であることが分かった。 2)圧電材料とシリコンは、平板同士の接合となる。その為、常温接合法でのウエハ同士の接合についての検討を行った。本研究では特に、アルゴンによる原子ビーム照射を表面活性化手法とし、アルミニウムスパッタ蒸着膜を介したシリコンウエハの接合の可否を調べた。その結果、集中荷重による加圧法では試料全体を均一に接触させることは難しいことが分かったが、接合面積は接合時間および接触荷重の増加に伴い、広がる傾向を示し、常温接合でも平板同士の接合が可能であることを明らかにした。 3)圧電材料として有効なPZTセラミックスにガラスを蒸着させた平板試料とシリコンウエハを張合せ、電界をかけることにより、陽極接合を行った。その結果、温度450℃、電圧500V以上の条件で良好な接合体が得られた。また、その界面をTEMにより、原子レベルで観察を行った結果、空隙、歪等のない良好な界面を形成していることが分かった。また、電圧印加によるナトリウムイオンの移動が確認された。
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