研究課題/領域番号 |
05452328
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
並河 清 京都大学, 農学部, 教授 (40026464)
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研究分担者 |
飯田 訓久 京都大学, 農学部, 助手 (50232129)
村主 勝彦 京都大学, 農学部, 助手 (10226483)
梅田 幹雄 京都大学, 農学部, 助教授 (60201357)
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キーワード | 電気浸透 / 耕うん抵抗 / 土の電気導電率 |
研究概要 |
1.土壌に対する電気浸透の現象を解明するために、様々な地域の土壌サンプルを採取し、粒度分析器を使用して土壌の土性を分析し、次に含水量と密度を調整したそれらの土壌に電圧を荷電し、土壌中の水の移動現象を観察した。この時の土壌中を流れる電流と荷電した電圧の変化をデジタルオシロスコープで計測し、土の電気導電率を求めた。この結果、同一の土壌に関しては、含水量と密度が大きくなるほど土の電気導電率は大きくなることがわかった。また、粘土と砂壌土では粘土の方が電気導電率は大きく、比較的低電圧で容易に水の移動が行えることが明らかになった。 2.実際に土と金属の電気浸透による摩擦力の低減を確認するために実験土槽を試作し、滑り板と土壌の間に電圧をかけた状態とかけない状態で、土壌表面を滑り板が移動した際の引張り力、速度、電圧及び電流を現有のデータレコーダを用いて記録し、このデータをワークステーションを使用して解析を行った。この結果、滑り板と土壌の間に移動した水によって潤滑作用が生じ、抵抗が最高30%程度低減できることが明らかになった。 これらの研究は、研究代表者及び分担者で共同で行った。土壌の条件により電気浸透は大きく影響を受けることがわかったので、次年度も引き続き1.の実験を異なる土壌に対して行い、データを収集する。次に土壌に電圧を荷電した場合の電界強度分布をワークステーションでシュミレーションを行い、効果的な電気浸透現象をもたらす条件を求め、実際にほ場での実験により電気浸透による耕うん抵抗の低減が図れるかどうかを確認する。
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