• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

ミランコヴィッチ理論に基づく海成段丘の検討-室戸岬を例にして

研究課題

研究課題/領域番号 05452342
研究機関神戸大学

研究代表者

田中 眞吾  神戸大学, 文学部, 教授 (10031288)

研究分担者 柏谷 健二  金沢大学, 理学部, 助教授 (30161029)
松下 まり子  神戸大学, 教育研究センター, 教務職員 (50110804)
野村 亮太郎  神戸大学, 文学部, 助教授 (50164744)
キーワードミランコヴィッチ理論 / 海成段丘 / テフラ / 粒度分析 / 花粉分析
研究概要

野外調査では室戸岬〜安芸市の土佐湾沿岸の段丘地形の調査を実施した.この地域は,近年,区画整理事業による地形改変が著しく,海成作用で形成された地形の把握が難しい.そこで,区画整理以前の地形を把握するため,工事用に測量されている結果を用いて1/2,500のスケールで1mコンターによる地形図を作成し,段丘地形の数やその分布状況を把握した.また,室戸岬地域において段丘堆積物を観察し堆積構造を明らかにすると伴に,堆積物を採取した.また,段丘構成層の堆積年代を決定するため,火山灰を採取し,分析した.また,熱ルミネッセンス素子の埋設を行ない,直接的に年間線量の測定を開始した.さらに段丘層堆積時の環境復元のために,花粉分析を実施することにし,ボーリング地点の選定を行なった.
室内では火山灰試料の鉱物組成・火山ガラスの屈折率の測定を行ない,火山灰対比を検討中である.一方,風化テフラの対比のために,真空系と秤量・計算系とからなる熱磁気天秤の作成を行なった.計算系にはインターフェイス社製の,現在パソコンで得られる最高の分解能である,16ビットA/Dコンバータを使用し,加熱ならびに秤量結果を高分解能で測定できるようになった.また,堆積環境と堆積営力の復元のため,粗粒〜細粒域にわたる粒度分析を実施した.
以上の結果,段丘分布は従来の知見よりもはるかに細分されること,推測の域をでなかった段丘形成年代が絶対年代で与えられる可能性が高くなった.研究は当初の目的であるミランコビッチ理論と海成段丘の関連を明らかにするために順調に進行している.

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi