研究課題/領域番号 |
05452360
|
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
古川 康一 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (10245615)
|
研究分担者 |
向井 国昭 慶應義塾大学, 環境情報学部, 助教授 (80245597)
石崎 俊 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (00245614)
|
キーワード | 科学的発見過程 / 直交思考平面モデル / 帰納論理プログラミング / 発想推論(アプダクション) / 相対最小汎化 / メタプログラミング / 類推 |
研究概要 |
発見・創造過程のモデル化のための基本的な検討を目的として、アーサー・ケストラーの“創造活動の理論"を調査し、科学的発見過程の一つのモデルとして、二つの直交する思考平面の間のインタラクションを中心とするモデルを検討した。さらに、Stephen Muggletonの“Foundation of Inductive Logic Programming"からのアイディアとして、最小汎化が発想過程に果たす役割を考察した。 それらの考察を基に、論理に基づく発想・帰納推論システムのプロトタイプをPrologのメタ言語機能を用いて構築し、例として、二つの思考平面が交差して推論が進められる簡単な類推プログラムを実現し、電気の流れと水の流れの間になり立つ圧力、流量、抵抗などの概念の対応を取って既知の領域の知識を利用した未知の領域における問題解決の簡単なシミュレーションを行なった。その結果、類推の基になる二つの系における概念間の関連づけの生成の重要性を認識した。 この関連づけを機械的に行なう手段として、Muggletonが、帰納論理プログラミングシステムGOLEMの中で用いている最小汎化、あるいは相対最小汎化の利用の妥当性を検討した。また、最小汎化プログラムをProlog上に実現し、上に述べた類推プログラムへの応用を行ない、その妥当性を検証すると共に、この問題に適用するために必要な、最小汎化アルゴリズムの拡張すべき機能を明かにした。
|