研究課題/領域番号 |
05452376
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 和也 京都大学, 防災研究所, 教授 (50026126)
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研究分担者 |
細田 尚 京都大学, 工学部, 講師 (10165558)
中川 一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144393)
酒井 哲郎 京都大学, 工学部, 教授 (30026182)
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キーワード | 沿岸水域 / 埋立 / 高潮 / 洪水流出 / 波浪 / 地下空間 / 氾濫 / 避難 |
研究概要 |
河川の洪水流出に及ぼす埋立の影響に関しては、3次元多層モデルを大阪湾に適用し、埋立によるトレーサーおよび濁度物質の空間的な濃度分布変化を予測するなど重要な知見を得ている。洪水・高潮の氾濫解析については、大阪湾を対象として高潮とその氾濫とを同時に解析し得るモデルを開発し、このモデルを用いて現在の高潮対策の評価を行なうとともに、海面上昇による高潮規模の変化およびそれによる高潮氾濫の規模予測を行なった。また、海岸堤防からの越流のみでなく越波による氾濫も考慮することにより、越波が氾濫域拡大に与える影響についても検討を行なった。高潮や洪水の氾濫による地下空間における浸水過程については、管・開水路流れが共存するような流れの解析手法を開発し、水理実験によるモデルの検証を行ない、良好な結果を得ている。さらに、実際の地下街における浸水についても、地上と地下街での氾濫をリンクして解析し得るシミュレーション手法を開発し、これによって地下街における浸水対策の評価が可能となった。埋立による高潮・波浪の変化については、大規模杭式構造物の設計波浪や波浪による埋立構造物の沈下機構について研究が進展しており、埋立による波浪場の変化特性に関しても研究が進展中である。大阪湾域都市を対象に、高潮や津波氾濫時の避難行動およびライフラインの防災について研究が進展しつつある。
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