研究課題/領域番号 |
05452377
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
|
研究分担者 |
片尾 浩 京都大学, 防災研究所, 助手 (80221878)
小泉 尚嗣 京都大学, 防災研究所, 助手 (00215154)
大志万 直人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70185255)
伊藤 潔 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80022721)
松村 一男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70027283)
|
キーワード | 群発地震 / 西表島 / 琉球列島 / 正断層 / 地震活動 / 全磁力観測 / 震源分布 / 火山地震 |
研究概要 |
1991年に始まり、1992年8月、9月と続いた西表島群発地震活動は、現在でも継続的に発生している。地震は西表島北西部および西部に集中している。当研究が開始された1993年4月以降は、有感地震は短発的に発生するのみで比較的活動は穏やかである。1994年1月に有感地震が1日に10個発生する事態もあったが、地震活動は急速に収まる傾向にある。地震観測は4カ所、全磁力観測は3カ所で連続観測を実施している。地震活動の位置や様相には、大きな変化は見られないが、全磁力がかなり回復してきた点が注目され、活動の終焉期に達した可能性もある。 地震データの解析からは、群発地震の震源メカニズムの多くは正断層型を示し、面状に分布するとの従来の特徴も同様であった。この地震分布の面を断層面と考えると、群発地震発生前後で実施された水準測量の結果ともよく一致することが明らかになった。このような正断層は、西表島周辺の海底地形に多く見られることから、今回の群発地震は、広域応力場により形成された破壊面に集中して発生した群発地震と判断され、群発地震のメカニズム解明に大きな貢献をなしたものと思われる。 今回の群発地震は、広域応力場により生じた断層に沿い地殻流体が貫入し、これに沿い多数の群発地震が発生したものと思われる。さらにこの面に沿いマグニチュード5.4の最大地震を境に、地震活動は急激に下った。
|