研究課題/領域番号 |
05452386
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
茅 陽一 東京大学, 工学部, 教授 (20010704)
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研究分担者 |
林 武人 東京大学, 工学部, 助手 (10011181)
浅野 浩志 東京大学, 工学部, 助教授
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キーワード | 太陽光発電 / 電力託送 / コージェネレーション / 省エネルギー / 地域熱供給 / 熱カスケード利用 / 都市エネルギーシステム |
研究概要 |
平成5年度は、1)太陽光発電の経済特性、2)電力託送を含むコージェネレーションの拡大可能性、の2項目に焦点をあてて研究を行なった。前者では、太陽光発電の出力及び電力需要(ピーク時、及び年間)の分布を正規分布近似し、従来の商用電源に対するブレークイーブンコストを求めた。この結果、我が国、特に関東地域に設置した場合はこれに対する寄与の大部分はピーク電源代替コストで、従来の燃料代替コストにのみ眼を向ける評価方式は、太陽光発電の評価には不適当であることが明らかとなった。更に、現在、太陽電池を広域に設置し、系統に連携したときの光発電の出力変動の評価を行なうべく、気象衛星データ等を利用して検討を行なっている。後者では、電力託送によりコジェネの余剰電力の融通を行うことがコジェネのエネルギー効率に与える影響を分析した。事務所、ホテル、住宅など異なる需要特性を持つ複数のコジェネを有する需要家に対して電力託送によるネットワークを、供給コスト最小化を評価関数とした最適化モデルに構成し、最適な需要家の組み合わせ比率を算出した。その結果、需要変動の大きい需要家は組み合わされ難いこと、個別にコジェネを導入する場合と比較して最適な組み合わせはエネルギー効率を改善できること等が示された。また、時間帯別の挙動を調べるため蓄熱槽を含めたモデルを作成し、電力および熱の最適な需給構成、省エネルギー効果等を分析した。 また地域熱供給を行う場合の熱源となる可能性のある産業として4業種を取り上げ、その熱利用状況の実態調査を行いカスケード利用モデルの構成を検討中である。
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