研究課題/領域番号 |
05452390
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井口 哲夫 東京大学, 工学部, 助教授 (60134483)
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研究分担者 |
高橋 浩之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (70216753)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 核融合炉 / 材料照射試験 / 強力中性子源 / 中性子検出器 / 中性子スペクトル / 高エネルギー分解能 / 反跳核 / カウンターテレスコープ |
研究概要 |
本研究は、核融合炉材料の中性子照射試験において重要な相関指標となる中性子源スペクトルを高精度・高分解能・高効率で連続的にモニターするのに適した新方式の検出器(反跳核マイクロコリメーション型カウンターテレスコープ)開発を目的としている。測定原理は、中性子との弾性散乱を生じる反跳核をカウンターテレスコープ方式で検出するものであるが、中性子源ビームに対して、反跳核放出用の薄膜を平行に置くこと、その両側に中性子ビームから遠く離して反跳核(荷電粒子)検出器を配すること、途中に細径・多孔の反跳核プリコリメータを設けて立体角を絞ることの3点の新アイデアを導入し、通常相反する高エネルギー分解能性と高検出効率の両立、反跳核検出器の耐放射線性の確保、コンパクトな検出器系の実現を図っている。 本研究における主な成果は、次の通りである。 1.核融合材料照射試験装置で想定される主要な中性子エネルギー領域(1MeV〜50MeV)の中性子に対して、検出器応答関数を精密に計算する汎用プログラムを作成した。 2.原理実証用検出器(1/24モデル相当)を試作し、14MeV加速器中性子源による性能評価実験を行って、本研究で提案した検出器概念及び設計計算結果の妥当性を示した。 3.14MeV中性子に対して目標性能を満たす検出器仕様の最適設計を行った。 4.本検出器の基本アイデアである反跳核マイクロコリメータの製作技術について、放電加工及びマイクロキャピラリープレートを用いた部分試作により実証した。 5.14MeVより高エネルギー側の中性子スペクトロメトリーについて、重核反跳やエネルギー選別フィルターを利用する方式の設計検討を行い、予測される性能と開発課題を明らかにした。 今後、最適設計仕様の検出器試作(特に、反跳核マイクロコリメータの完全製作)と実機環境(特に、14MeVより高いエネルギーの強力中性子源におけるバックグラウンド放射線)を模擬した場での目標性能の実証が望まれる。
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