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1993 年度 実績報告書

質量選別共鳴レーザー分光法によるイオンクラスターの振動ダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 05453016
研究機関東京大学

研究代表者

山内 薫  東京大学, 教養学部, 助教授 (40182597)

キーワードファンデルワールスクラスター / クラスター / リュードベリ状態 / レーザー蒸発法
研究概要

本申請の研究を平成5年度から開始し、次の成果を得ている。
(1)Hg希ガス系ファンデルワールスクラスターのリュードベリ状態の高分解能測定を行った。HgNeについてリュードベリ状態を主量子数と軌道角運動量の異なる状態の回転振電状態の観測に成功し、イオンコア内部での振動運動と外側を運動するリュードベリ電子との相互作用の詳細を明らかにした。特に、スピンスピン相互作用定数によって、超交換相互作用の存在を明らかにすることに成功した。また、主量子数をさらに増加させ、自動イオン化領域にまで観測範囲を拡大した。
(2)共有結合クラスターや金属クラスターの生成のために、本申請によってパルスYAGレーザーを設置し、既設のチェンバーに新しく自作したレーザー蒸発用のノズルを設置し、レーザー蒸発法による原子クラスターの生成を可能とした。蒸発用レーザー光強度やキャリヤーガスの圧力などのノズル条件の最適化を行った。
(3)Cn系のクラスターとして、C_3クラスターに着目し、本申請で設置したパルスYAGレーザーを用いて、その生成条件の最適化を行った。さらに、A-Xバンドの観測に成功したばかりでなく、これまで系統的な研究が行われていなかったB-XおよびC-Xバンドの全域の観測に成功し、さらに高いリュードベリ状態の観測のための第一歩となる研究を進めることができた。
(4)シリコンロッドをレーザー蒸発の試料とし、Siを含んだクラスター研究の第一歩として、Si_2、SiO、SiH_2のレーザー誘起蛍光による検出を行うことができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] C.D.Pibel,K.Yamanouchi,and S.Tsuchiya: "Laser induced fluorescence spectroscopy of the B′1_u-XO_g+transition of Xe_2:Determination of the B′ state potential and evidence for a barrier to dissociation." Journal of Chemical Physics. 100(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] K.Yamanouchi,J.Miyawaki,S.Tsuchiya,D.M.Jonas and R.W.Field: "New schemes for extracting molecular dynamics from spectra:Case study on vibrationally highly excited acetylene." Laser Chemistry. (印刷中). (1994)

  • [文献書誌] K.Yamanouchi: "Intramolecular vibrational dynamics of highly excited SO_2 and acetylene:Combination of SEP and DF spectroscopy." “Molecular Dynamics and Spectroscopy by Stimulated Emission Pumping",H.L.Dai and R.W.Field Eds.(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] J.Miyawaki,K.Yamanouchi,and S.Tsuchiya: "State-specific unimolecular reaction of NO_2 just above the dissociation threshold." Journal of Chemical Physics. 99. 254-264 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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