• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

Al合金メルトへの窒素拡散チャンネルの形成によるAlNの自己燃焼合成

研究課題

研究課題/領域番号 05453076
研究機関横浜国立大学

研究代表者

米屋 勝利  横浜国立大学, 工学部, 教授 (30215412)

研究分担者 目黒 竹司  横浜国立大学, 工学部, 助手 (40134895)
キーワード窒化アルミニウム / Al合金 / 自己発熱反応 / 窒化反応 / リチウム
研究概要

Alの窒化反応は熱力学的には発熱反応であり、自己燃焼を可能にする反応系である。Al合金メルト中への窒素拡散のためのオープンチャネルを形成させ、窒化反応を促進させることを基本原理としたAlNの自己燃焼合成法の検討を目的として研究を行った。
実験試料としては、高純度Alと含有量の異なるAl-Li,Al-Ca,Al-Yなど種々のAl合金を使用した。各素材を5x5x3mmのブロック形状に切断して、これを窒素気流中でAlの融点より若干高い700℃から1400℃の温度範囲でメルトさせ、窒化反応速度とその形態を観察した。その結果、Al単味とAl-Y合金試料では表面に数10μm程度のAlN膜が形成するにとどまったが、他の合金を用いた場合は全く様相を異にした。すなわち、Al-Li系やAl-Ca系の合金を用いた場合は、その組成と加熱処理温度に応じて窒化反応の促進が認められた。特に、2.3,5wt%Li,5wt%Caの合金試料を800-1400℃の範囲で窒化処理を行った場合は、メルト中のLi、Ca成分が表面部へ滲出することによって、メルト中に窒素の拡散チャンネルが形成され、自己発熱現象が生じて窒化反応が瞬時的に完了することを確認した。生成物内部は粒径約1μmのAlN粉末からなり、合金部分は内部には存在しないことも確認された。一方、Li成分量が少ない場合には、自己発熱を伴うことなく、緩慢な窒化反応が進行することも明らかになった。このように、合金成分の含有量によって二つの異なった窒化挙動が認められたことは、新しい知見であり大変興味深い結果である。特に、反応がゆっくり進行する後者については、今後新プロセス創製としての発展が期待されると考えられるので、次年度はこの点に注力した研究を実施する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Komeya: "Synthesis of AlN by Direct Nitridation of Al Alloys" J.Ceram.Soc.Japan. 101. 1319-1323 (1993)

  • [文献書誌] 米屋勝利: "セラミックデータブック93'" 工業製品技術協会, 6 (1993)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi