研究概要 |
高温高圧水素ガスにさらされた低合金鋼に代表される金属材料は水素を吸蔵し,時には破壊に至る。この現象を定量的に把握するためには金属材料中の水素含有量を刻々把握する必要がある。本年度はY安定化ジルコニアを使用して電気化学的に測定する方法について検討を加え,以下の成果を得た。 (1)電極としてPtペーストおよびPdペーストを使用したが,両者共使用できることが判明した。 (2)電気回路としては市販のポテンショスタットが使用できるが,ノイズ対策が必要である。この点はさらに検討を加える。 (3)測定された水素の拡散係数は文献値と良く一致したので,測定出来ることが判明した。 (4)水素透過係数は文献値よりかなり小さく,今後この原因を調べなければならない。
|